[524] ★★ウミガメのスープ★★524杯目 待たされた味 サイトトップ / ページインデックス / ▼ページ末尾 / 前スレ / 次スレ

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20 名前:ぺんぎん ◆aZjgVdOsT2 投稿日:2006/01/13(金) 01:23:47 ID:HMYR362/0
【問題】 「 来訪者 」

敗北した彼は人間になる事になった。
彼は己の任に就いて奮闘していたが、
その光景は周囲の者にしてみれば
背筋の凍るもの以外の何物でもなかった。
当然の如く彼は追放されてしまったというわけだ。

彼が追放された理由を詳しく解説してください。

155 名前:ぺんぎん ◆aZjgVdOsT2 投稿日:2006/01/13(金) 02:27:53 ID:HMYR362/0
【解説】

彼は学校の遠足で、かつて鬼が住んでいたと言われる山に訪れていた。しかし、ひょんなきっかけで
彼は皆とはぐれてしまったのである。大声を上げて泣く彼に気付いた子供たちが彼に近付いて来た。
「ねぇ、大丈夫?泣かないで」 それは鬼の子供たちだった。「人間って鬼を退治しに来る怖いものだって
聞かされてたけど、君は怖くないや」 人間は鬼の事を怖がっているが、実は鬼も人間の事を怖がって
いたのである。お互い怖くないと分かって気持ちが通じ合った一行。鬼の子供たちは彼を鬼の住む村に
案内しようとして、彼を連れ村へ通じる洞窟を抜けた。

鬼の子供たちは「人間ごっこ」をしようと言い出した。それはルールは「鬼ごっこ」と同じだが、鬼の役割を
担う者は「人間」と呼ばれるのだった。早速みんなで人間を決めるじゃんけん(のような勝負)をしたところ、
彼が負けてしまった。そこで彼は他の鬼の子供たちを捕まえようと追いかけ始めたわけであるが、それを
大人の鬼が見付けてしまったのである。その光景は、まさに人間が子供の鬼に襲い掛かっているようにしか
見えなかった。仰天して他の鬼たちを呼び出し、みんなで彼を洞窟の外につまみ出したと言うわけだ。
それが彼にとってはものすごい恐怖であった事は言うまでもない。彼は再び大声で泣き出した。その声に
気付いた学校の先生が彼を見つけてくれたから彼は安心したのだが、後日彼がいくら鬼の事をみんなに
熱弁しても誰も信じてはくれなかったとさ。

元ネタは 古田足日 「ひみつのやくそく」でした。だいぶ改作してますが。


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173 名前:SoapDish ◆WiyBm1u4SY 投稿日:2006/01/13(金) 19:05:04 ID:fs30aggo0
【問題】
遠い記憶に呼び戻され男は懐かしい地を踏む。
白い陽だまりのなかの行進を男は眺め、注視し、安堵する。
地を引き裂く音は遥か彼方へ去った。
だが行進は彼の幼さを許さなかった。

状況を推理してください。

271 名前:SoapDish ◆WiyBm1u4SY 投稿日:2006/01/13(金) 20:27:24 ID:fs30aggo0
【解説】
戦時中、両親とも離れ疎開先で一人淋しくしていた幼かった男に、
親切にしてくれた嫁入り前のお姉さんがいた。
彼女は兄弟のように遊び、母のように少年を慈しみ、少年も慕っていた。
やがて両親が彼を迎えにきて、彼女と離れる時、彼女は少年と彼の家族を
駅へ送りがてら、婚約者に会うため、その頃には珍しく映えた赤いショールを
羽織っていた。連日、降り続けた雪が野原を覆い、晴天の太陽を照り返し、
赤い暖かな布が彼女の色白の顔を一層際立たせていた。
そのせいだったのだろうか?少年だった男は、子供らしい嫉妬から悪戯心を
おこしてしまった。少年は婚約者から彼女に贈られた大切な銀の髪飾りを
雪原に隠した。彼女が必死になって探しているとき、サイレンとともに戦闘機の
轟音と爆撃音が聞こえた。真っ白な雪を強烈な音の連打が通り過ぎた。
赤いショールで覆われた彼女は白銀に一点の目印になっていた。
飛び散る雪の中に赤い布が舞うのを見たかもしれない。
少年の記憶はそこまでだった。恐怖からその後を考えることは出来なかった。

それから数十年も経て不確実な記憶のもと、再び彼はかの地を訪れた。
快晴の真っ白な野原にたたずんでいると、葬列が近づいてきた。
そして男は遺影に気づいたのである。色白できれいだったあの彼女が
年老いていたらと想像しえる顔つきで、姓も同じであった。
彼女は助かったのだ!と深い罪悪感がとき離れていく思いだった。
葬列が納骨する寺につくと、男は後ろを歩いていた少年に声をかけた。
せめても冥福を祈りたかった。少年は首を振って答えた。
「仏さんは娘さんじゃなくて、そのお母さんだよ。○○さんが結婚する前に
空襲で死んでしまってから、頭がおかしくなってしまったから写真が少し若い頃の
しかなかったんだって。本当はもっとお婆さんだったよ。」


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286 名前:不慣れな給仕@オカマ風味 ◆lQpbS.HGmg 投稿日:2006/01/13(金) 21:10:49 ID:pP9IjwxG0
【問題】
それに追われて水場に逃げた人達は死んじゃったのよ。
それを防ごうとして建物に閉じこもった人達も死んじゃったわァ。
その一方で、それが迫ってくるのを固唾を呑んで見守ってたんだけどォ、
結局襲われずにすんだ人達もいたのよねン。

「それ」とは何かしら?


口調については深く気にしないで頂戴ねン。

295 名前:不慣れな給仕@オカマ風味 ◆lQpbS.HGmg 投稿日:2006/01/13(金) 21:19:36 ID:pP9IjwxG0
【解説】
それは「火」よ。
水辺に逃げた人達は、風に舞う火の粉のせいで木造の橋が焼け落ちていたために溺死しちゃったの。
蔵に逃げた人達は、業火によって立ったまま蒸し焼きになっちゃった。
土壁は確かに燃えないけど、ねェ……温度までは防げないものね。
そうかと思えば、直前で風向きが変わったために助かった人々もいたのよ。

これって、北海道のH市で昭和初期に起きた大火の話なの。
このときひどい目にあった教訓から、H市では全国に先駆けて木造の橋を辞めてコンクリート製にして、
規模に比べてたくさんの消防署を配置だとか、防火体制に力を入れているのヨ。

でも、10年位前にも年末に立て続けに大きな火事があったのよねェ……死人は出なかったのが勿怪の幸いだけど。


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308 名前:んどぅっぬ ◆NNNNNjNg5I 投稿日:2006/01/13(金) 23:07:53 ID:rb9W5CKW0
【問題】 「犯罪者のそれ」
今より少し前、1週間の間に一つの道路を50人以上の犯罪者が通行した事があった。

どうしてこの道路はこんなに犯罪者が通るのだろう?

385 名前:んどぅっぬ ◆NNNNNjNg5I 投稿日:2006/01/13(金) 23:48:20 ID:rb9W5CKW0
【解説】 
その頃、A県の県警とB県の県警は、とにかく仲が悪かった。
ある時、A県でスピード違反をした車をパトカーが追っていると
運悪く、B県との県境とされる道路に来てしまった。

もしB県内で捕まえてしまったら、B県警を目の敵にしている上司に何を言われるやわからないし
何より、いろいろと手続きしないといけないので非常に面倒だ。
そう考えた警官は、結局スピード違反者を追うのを諦めて帰ってしまった。

それからその噂はみるみるうちに広まっていき
いつしか、スピード違反や信号無視をした車の格好の逃げ道となっていた。
それを知った両県警は数ヵ月後に無事和解し、その後その道を逃げようとした犯罪者が大量に逮捕されたとか。


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410 名前:らびっと 投稿日:2006/01/14(土) 00:11:54 ID:OYjgofbX0
私は、あるものを家に忘れてきてしまいました。
どうしても必要だったので、ある場所で尋ねました。
すると、まったく見当違いの事を言われました。
これは、たまたま相手の聞き間違いによって起こった事なのですが...。

私はどこで、何を必要としていたのでしょうか。

421 名前:らびっと 投稿日:2006/01/14(土) 00:19:38 ID:OYjgofbX0
<解説>
413さんまんまなのですが、私は携帯電話を家に忘れてきてしまいました。
コンビニで、「お電話ありますか?」と尋ねたところ、なぜか店員は
「コンニャクはきれておりますが...。」
つまり、「おでんはありますか?」と間違えた。という事です。


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434 名前:べっこう飴 ◆RluEohmUAM 投稿日:2006/01/14(土) 00:34:32 ID:A9mA7K4e0
【問題】「父さん、なぜこんな所に!?」
彼は字が読めるようになったために、そこで父と再会することになった。
彼はそれが父だと知ると、ひどく驚き、打ちのめされた。

どういうことでしょう?

517 名前:べっこう飴 ◆RluEohmUAM 投稿日:2006/01/14(土) 01:16:31 ID:A9mA7K4e0
【解説】
19世紀末のこと。
未開の原野で育った先住民族の少年は、先進国からやってきた学者に招かれて、
父親と共にその先進国へと移住した。
当時の学術界の感覚では、先住民族への扱いは「珍しい希少動物」とほぼ同じで、
その学者の目的は、先住民を「人類学の生きたサンプル」として収集することだった。
しばらくして父親が慣れない土地で病死すると、
学者は父親の遺体を「先住民族の骨格標本」として博物館に展示した。
さすがに父親が標本として展示されているという事実は、少年には伏せられ、
幼い彼は学者によって養育され、教育を受け、成長した。
ところが、10年後、彼は偶然その骨格標本を見つけてしまった。
そして、傍らの説明文を読み、それが父親であることを知ってしまったのだ…。

元ネタは『父さんのからだを返して』(ケン・ハーパー著、鈴木主税・小田切勝子訳)です。
彼の父親の他にも「標本」として博物館に収蔵された先住民の遺骨は多く、
この問題がクローズアップされたのも、そして博物館が先住民の返還要求に応じたのも、
つい最近になってからのことだそうです。


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553 名前:ぺんぎん ◆aZjgVdOsT2 投稿日:2006/01/14(土) 01:51:02 ID:KysLSdP20
【問題】 「 甦る黄色 」

真夏のある朝に発見された首吊り死体。
死んでいた老人はこの大きな屋敷の主人である。
妻子はおらず、メイドを雇い食事・掃除・洗濯などの家事を任せていた。
だが大変厳しかったこの主人、気に入らない事をしたメイドはすぐ解雇してしまう。
食事に嫌いな食材が入っていたとか、窓拭きを1日忘れたとか、そんな些細な理由で
辞めさせられた者が後を絶たず、現在では2人のメイドが数日おきに交代で主人に仕えていた。

「今日はもう帰っていいよ」 と珍しく優しい言葉をかけられ、昨日は夕方には自宅に帰っていた。
確かにいつもと様子が違っていたが、まさか自殺するなんて… そうメイドは語った。

…自殺と思われたこの事件だが、この1人のメイドが主人殺害の容疑で逮捕されてしまった。
実は、もう一人のメイドが気付いた、ある意外な事実によってこの犯人のメイドに
一気に疑いの目が向けられたのであるが、その事実とは何か分かるだろうか?

654 名前:ぺんぎん ◆aZjgVdOsT2 投稿日:2006/01/14(土) 02:29:35 ID:KysLSdP20
【解説】   (1/2)
真夏の蒸し暑い晩の出来事だった。相変わらず些細な事で怒鳴り散らす主人国雄。解雇を通告された
メイド千夏は、日頃蓄積された鬱憤と暑さのせいだったか、思わず国雄を絞殺してしまった。しばら
くして我に返った千夏はそれを首吊り自殺に見せかけた。

「今日はもう帰っていいよ」 と珍しく優しい言葉をかけられ、昨日は夕方には自宅に帰っていた。
確かにいつもと様子が違っていたが、まさか自殺するなんて… そう嘘を語る千夏。
警察は現場に立ち込める異臭に顔を歪めた。吊られた全裸死体の足元には死体から垂れ流れたと
思われる糞便があったのである。だが、この糞便には1つ奇妙な点があった。
糞便から消化されていないコーンがひょっこり顔を出していたのだ。もう1人のメイド麻美の証言によれば
この主人、実はコーンが大嫌いだったのである。食事にコーンを入れていただけで解雇させられた
メイドがいた。それ以来メイドたちは意識して国雄の食事にはコーンを入れなかったし、例え入っていたと
しても頑固者の国雄は絶対コーンを口にすることは無いのというのだ。

655 名前:ぺんぎん ◆aZjgVdOsT2 投稿日:2006/01/14(土) 02:30:17 ID:KysLSdP20
(2/2)

千夏は国雄殺害直後、不意の腹痛に襲われ便意をもよおした。しかし、その日は晩から水不足による
断水が行われていたのである。屋敷の水洗トイレは使えない。もしトイレにウンコが残っていればそれは
千夏か国雄のものだ。調べられたら千夏のものと判明するかもしれない。すると断水が始まるまで屋敷に
残っていた事になり、自身のアリバイ工作が難しくなる。それに不特定多数の人間にレディである自分の
ウンコを見られるという屈辱、そもそも耐えられない。…などと悩んでる間に、我慢の限界がきてしまった、
…漏れる!! 大量のやや下痢状のそれは下着から漏れ出し死体の傍の絨毯に垂れた。その瞬間千夏には
ウンコと共に名案が絞り出されたのである。千夏はそのまま絨毯に脱糞を続けた。そしてそのウンコの上に
全裸にした国雄の死体を自殺に見せかけ吊るしたのである。これでこの糞便は国雄のものと自然に判断される
であろうと考えたのである。

ウンコのコーンによって、(否、もっともその他にも不審な点が幾つもあったようだが、)国雄他殺の可能性
が生じた。千夏と麻美のここ数日の食事が調べられ、コーンを食べていたのは千夏だけだった事が判明、
疑いの目は一気に千夏に向けられ、やがて千夏は逮捕されたのであった。


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684 名前:青目 ◆qI4njD7Tc6 投稿日:2006/01/14(土) 02:56:03 ID:gmW0fPhV0
【問題】
「一重積んでは父のため、二重積んでは母のため、三重積んでは西を向き……」
夕暮れの図書室で、少女は歌っていた。
少女は私のクラスの生徒だった。
引っ込み思案だが心根の優しい子で、ご両親も嬉しそうに語っていたのを覚えている。
何か本を読んでいるのか、開いた本のページを楽しそうに指でなぞっていた。
歌にあわせるようにして、少女の指は時折激しく弧を描く。
その間もずっと少女の歌は続いていた。
私が歌について注意すると、少女は笑った。
「同じです。同じですよ……。先生、私こう見えて、親孝行なんですよ」
次の日、私は戦慄した。

事情を説明してください。

778 名前:青目 ◆qI4njD7Tc6 投稿日:2006/01/14(土) 03:50:55 ID:gmW0fPhV0
【解説】1/2
少女の両親はちょっと前に亡くなりました。
当然少女は悲しみ、一人残された身を嘆きましたが、亡くなった両親に対しても大いに同情しました。
死んだら両親はどうなるんだろう。天国に行くのだろうか、地獄に行くのだろうか。
二人きりで死後の世界なんて行ってしまって、大丈夫なんだろうか。
自分なんて、クラス替えがあるだけで四苦八苦するのに……。
そこで少女は考えました。お父さんとお母さんの知り合いを、死後の世界にたくさん連れて行ってあげようと。
そうすれば両親も寂しいことはないと思ったのです。
少女は町の地図を広げ、町に走っている鉄道の路線を見ました。
スピードを出しそうな長い直線からカーブに入るところはどこなのか、確認しました。
少女の指の動きは、線路をたどってどこが石を積むのに最適なポイントなのか確認する動作だったのです。
そして彼女は石を積みました。
線路の上に石を積み、その結果、朝町から首都圏に出る人々がぎゅうぎゅうに詰まった電車が脱線し、
多くの死者が出ました。
「私」は翌日その事故を知り、「置き石による脱線の疑いが強い」と聞いて、少女の歌と開いていた地図をを思い返し、戦慄したのでした。

779 名前:青目 ◆qI4njD7Tc6 投稿日:2006/01/14(土) 03:52:42 ID:gmW0fPhV0
【解説】2/2
少女が歌を歌ったのは、賽の河原の石積みが、親孝行を志して石を積むと言う点で、自分と同じだと思ったからです。
(賽の河原の石積みの歌は、親より先に死んだ子供が親不孝を謝りながら、次の世での親孝行をおもって歌う歌だそうです)
少女にとって、多くの町の人を両親のいる死後の世界に誘うのは、親孝行だったのです。
ちなみに「私」は、
「それは親より先に死んだ子供が、それを親不孝を嘆いて歌う歌だ。君はまだこちらの、生きている世界の人間なんだから、君が歌うべき歌ではないよ」
という感じの注意をしました。
「私」は少女の担任の先生なので、少女の両親の死は知っています。
その少女が、賽の河原の石積みの歌を歌っていたら、後追いを考えていないかと心配してしまったわけです。
それに対して、上記の理由で少女は「同じです」と答えたのです。


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803 名前:まみまみ ◆Mami/3G25s 投稿日:2006/01/14(土) 04:46:12 ID:0E0ebKQJ0
【問題】「何故?」
彼女にはわからなかった。
何故、自分がそこに倒れていたのか、
何故、振り向いた先に何もないのか、
そして、何故、再び前を向いた自分が仲間に撃たれるのか。

彼女に何があったか、わかるだろうか。

908 名前:まみまみ ◆Mami/3G25s 投稿日:2006/01/14(土) 05:38:20 ID:0E0ebKQJ0
【解説】
彼女は地雷原を抜けようとしていた。
仲間の待つ安全地帯まで、あと10m程度。

だが、彼女は踏んでしまった。

爆発に彼女の下半身は吹き飛ばされ、
引き千切られた内臓をはみ出させた上半身が地面に落ちた。

だが、彼女はまだ、かろうじて生きていた。
上体を起こし、今自分に何が起きたのかを考えた。
振り返ると、何もなかった。そこにあるはずの下半身がなかった。
再び前を向き、今起きたことを仲間に尋ねようとした。

苦痛にまみれた死より、一瞬の死を。
彼女が自分の状況に気付く前に、慈悲の弾丸が彼女の眉間を貫いた。


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945 名前:仙一 ◆A0AtnujdQ. 投稿日:2006/01/14(土) 07:00:19 ID:CXIqQkHeO
【問題】悲しみの心中

アパートの一室、二人の男女が向かい合っていた。
男は女の心臓めがけ、包丁を一突きした。女の涙で濡れた顔が心から嬉しそうな笑顔に変わり、そして絶命した。
男は冷たくなっていく彼女を腕に抱き、部屋に散らばった男物のスーツ、トレンチコート、サングラスに悲しげな視線を這わせ、彼女を刺した包丁で自らも貫き後を追った。
彼女の両腕にはその安らかな死顔とは異なり、不気味な紫色の斑点がいくつも浮かんでいた。

なぜ彼女は愛する男に殺されたのだろうか。

983 名前:仙一 ◆A0AtnujdQ. 投稿日:2006/01/14(土) 07:36:46 ID:CXIqQkHeO
【解説】
この頃町では夜遅く、一人で歩いている人間を殺害し財布など金目のものを盗んでいく、連続殺人事件が発生していた。
バイト先でいい仲になった彼女がある夜その事件の犯人だと知ってしまう男。
彼女は二ヶ月前、夜一人で歩いていたところをヤクザ達に捕まり、乱暴された挙げ句薬を打たれた。
薬無しでは生きられない体にされてしまい、やがて貯金も使い果たし薬を入手できなくなった彼女は苦しみ転げ回る。
とうとう薬欲しさに彼女は帽子をかぶり、スーツの上にコートをはおり、男の格好をして夜の町をうろつき、獲物を殺しては奪った金で薬を買い続けるようになった。
愛する男にバレてしまい、彼女はもう生きていたくないと絶望に慟哭する。男も彼女を愛するが故に彼女を苦しみから救いたくて自らの手で葬ってやる。
そして自分も後追いする。

元ネタは漫画+ちょっといじりました。


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996 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/01/14(土) 08:02:58 ID:0E0ebKQJ0
【問題】
黒くて、硬くて、長くて、それを見せて歩いているとタイーホされちゃうものってなーんだ?

999 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/01/14(土) 08:11:06 ID:yUAgFKSnO
ピストル?

1000 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/01/14(土) 08:12:19 ID:0E0ebKQJ0
>>999正解!


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